読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

MyEnigma

とあるエンジニアのブログです。#Robotics #Programing #C++ #Python #MATLAB #Vim #Mathematics #Book #Movie #Traveling #Mac #iPhone

文化遺産という遺産:『悲しきアンコールワット』

Trip

悲しきアンコール・ワット (集英社新書)
悲しきアンコール・ワット (集英社新書)

カンボジアを語る時に欠かせないものが2つあります.

1つ目はアンコールワット

2つ目はポルポトです.


この本はアンコールワットにおける文化遺産

許可もなく略奪され,

それが国外に売買されている状況をレポートしている作品です.



カンボジアにとって,

アンコールワットは一番の宝であり,

名の通りの資産です.

実際,アンコールワットのおかげで

カンボジアは観光立国としての地位を確立しようとし,

実際に多額の外貨を稼いできました.

しかし,

カンボジアの一部の人はそのような持続可能な形の利用ではなく,

もっと短絡的な方法で富を享受しています.

それは,

遺跡の大事な遺産を略奪し,

それを海外に売ることです.



筆者によると,

その被害額は非常に大きく,

文化遺産の略奪は一つの大きな"産業"になっているのです.

しかも,その悪行は

一部の悪人が行なっているだけではなく,

警察や軍も一緒になって,

そのような短絡的な行為を行なっているようです.



そして,売られた文化遺産

海外の至るところで,

普通に売られているのです.

それは日本も例外ではなく,

有名な百貨店のカンボジアフェアで

普通に略奪品らしきものが

販売されているレポートもあります.



カンボジアの人々にとって,

アンコールワット

まさに国の象徴であり,

実質的な富の源泉でもあります.

それらを持続可能な形で利用することの重要性を彼ら自身が意識しない限り,

アンコールワットはまさに過去の王朝の跡地に成り下がってしまうでしょう.




この本は一見,永遠の美しさを持っているような

アンコールワットそのものが

実際は危機に瀕していることを知ることができる名著です.



ただ美しいと思うだけでなく,

アンコールワットを見ることにより,

そのような視点をもって,

より一層深い感慨を得ることができるようになるでしょう.



すべてのカンボジアを訪れる人に

オススメの一冊です.