正直,『愛と幻想のファシズム』や,
『希望の国のエクソダス』
『半島を出よ』
『五分後の世界』
過去の記事;
五分後の世界 村上龍ーある歴史の仮説 - MY ENIGMA http://d.hatena.ne.jp/meison_amsl/20100308
のような,
圧倒的な読了感に比べると,
見劣りしてしまいます.
しかし,
もし1つだけ感想を述べるとしたら,
最後の短編で,表題にもなっている
『空港にて』のサイトウのように,
常に,相手に対して
不利な現状を無視した,
前向きな提案をすることができる
人間になりたいと思いました.
そして,
もしかして,
自分のような人間の元には来ないのではないか?
と思わせたとしても,
最後には,
「外は寒いよ」
と何事もなかったかのように,
そばにいる人間になりたいと思いました.
それが「信頼と希望」という意味だと思うのです.