読書メモ
最近はMATLABのことや英語のブログばかり書いていて,
もう一つのこのブログの目的である,
「自分の研究分野の移動ロボットの自己位置推定についてもっと一般に知ってもらいたい」
という目的を忘れていました.
今日,実はこの内容の前回の記事にコメントが入っていて,
やっぱり見てくれている人もいるんだと感動しました.
今後は,この内容ももっとがんばって書いていきたいです.
さて,今日は前回の内容の続きで,
Localization (自己位置推定): 1 - MyEnigma
前回説明しきれなかった自己位置推定に使用するセンサについて説明します.
・Wheel Odometryの続き
Wheel odometryによる自己位置推定の問題点はタイヤのスリップと回転方向の誤差だと思います.
基本的にWheel Odometryはタイヤのスリップがなく,タイヤの回転数だけロボットも進んでいると仮定され計算されています.
しかし,基本的にスリップがおこらないことなどないし,特に屋外の舗装されていない道を走行すると誤差が大きくなります.
また,タイヤがスタックして空回りしている場合には,スタックしているのにオドメトリによる自己位置はどんどん進んでいるという悲惨なことも起きてしまいます.
この問題を解決するために自分の場合,ステレオカメラを利用したVisual Odometryによるスリップ率推定なども行っています.
もう一つの問題の回転方向の誤差はロボットのタイヤのトレッドが大きくなればなるほど問題になります.
卓上ロボットぐらいならかなりいい精度が出るようにパラメータをチューニングできますが,
大きくなるにつれて難しくなりますね.
このように,Wheel Odometryは大きな問題がありますが,
車輪走行型のロボットにおいては最も基本的で安価で安定した自己位置推定手法の一つだと思います.
基本的に車輪型ロボットでこのWheel Odometryのセンサデータを利用しないで自己位置推定を行っているロボットは
今まで見た事がありません.
続きはまた今度に