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Pythonで制御の動きを見て理解する『Pythonによる制御工学入門』


Pythonによる制御工学入門

目次

はじめに

先日、『Pythonによる制御工学入門』を献本して頂きました。

 

遅ればせながら、一通り読ませていただいたため、

すばらしいと思った点と、

この本を読んで、今後はこんな本を読んでみたいなと思った内容に関して、

まとめさせていただきます。

良いと思った所1: 制御工学の広い分野を一冊で学ぶことができる。

以前、紹介させて頂いた、『初めての制御工学』は、

古典制御をメインとした内容でしたが、

myenigma.hatenablog.com

今回の書籍は、制御工学入門といいつつ、

古典制御から、現代制御、ロバスト性制御、制御システム設計まで

かなり広い分野を一冊で網羅しています。

 

かなり広い内容を取り扱いながら、大学の制御工学の授業で習う内容を、

一通り網羅しているため、

250ページ(コードが多いため、読む部分はもっと少ない)

というそこまで厚くない本に収めることが出来ていることは、

純粋にすごいと思いました。

 

表紙やタイトルの印象とは異なり、

制御工学を真面目にちゃんと勉強したいという人にも、

読み応えがある本だと思います。

 

良いと思った所2: Jupyter notebookで実際に制御結果の変化を見ながら、動きを確認することができる。

この書籍の一番の特徴は、

Pythonで制御システムの動きを理解することができることだと思います。

環境もJupyterLabで、最新のフレームワーク上で試行錯誤できる所も良いです。

 

制御工学の難しい所として、

数学やグラフを見ただけでは、

制御という動的なものを理解することが難しい

という所があると個人的には感じていますが、

今回の書籍では、Pythonで書かれた制御シミュレーターのパラメータを自分で変えて、

色々試行錯誤できるので、制御システムの振る舞いを見て、

対象を理解することができるのは非常に良いと感じました。

 

良いと思った所3: Pythonのプログラミングの基礎について学ぶことができる

この書籍は制御工学の書籍ですが、

Pythonを学ぶ上で、最初の関門になると思われる

クロージャー、ラムダ式、リスト内包表記、ジェネレーターの概念を

学ぶことができるのは、思いがけず、素晴らしいと感じました。

 

この本で、これらのプログラミング機能の概要を学び、

その後、より詳細なプログラミングの本で深堀りするのは、

良いのではないかと感じました。

 

この本を読んで、今後読みたいと思った本

この本を読んで、

ある一つの制御システムを1から物語形式で、

Pythonを使って設計・評価する本を

読んでみたいと思いました。

 

例えば、ロボットアームの制御を題材にして、

必要な仕様や境界条件を評価し、

そこから制御システムの同定や設計を実施し、

最後にPythonでシミュレーション評価などを実施します。

これにより、実際の制御システム設計のフローを一通り学ぶことができ、

この本で学んだような、制御工学の教科書の内容を

具体的にどのように活かすことができるのかを学ぶことができるからです。

 

このような、

制御システムを1から設計することを、

疑似体験できる書籍があると良いなと思いました。

 

参考資料

myenigma.hatenablog.com

myenigma.hatenablog.com

myenigma.hatenablog.com

myenigma.hatenablog.com

myenigma.hatenablog.com


Pythonによる制御工学入門

 

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