オーム社『マンガでわかる統計学』シリーズについて
近年、エンジニアにとって統計学は
必須の知識になっていると思います。
ビックデータという言葉が持て囃されていますが、
それ以前に、何か新しい製品を開発する時に、
何故、そのようなものが必要なのか？
そして、
どうしてその製品(技術)が必要なのか？
をきちんと論理立てて説明するためには、
統計学的なアプローチが必須になるからです。
自分は、学生時代にベイジアンフィルタを使用した研究を行ってたので、
下記の記事のように、多少はベイス理論を勉強してきました。
待ち合わせに遅れる彼女、ベイズの定理、そして例題 - MY ENIGMA
しかし、もっと一般的な、
いわゆる頻度主義の統計学に関しては、
実は全く勉強したことなく、
検定や相関など、実は気になっていながらも手を出せずにいました。
そこで、統計学を一から体系的に学べる良い本が無いかと色々調べた結果、
オーム社『マンガでわかる統計学』シリーズという本を
推薦している人が沢山いることに気が付きました。
多くの人が、このシリーズの本を読んで、
統計学の俯瞰的な部分を学び、
それから難しい専門書に移行することを進めています。
これは良いと思い、
その日に三冊Amazonでポチってしまいました（笑）。
そして実際に読んでみると、
確かに非常にわかりやすいにも関わらず、
統計学の全体的なトピックを取り上げられており、
これまでリンクしていなかった様々な統計学分野を
俯瞰的に見ることができるようになったと感じました。
加えて、
マンガですので、単純に読むだけならば一冊3時間ぐらいで読むことができます。
また、それぞれ主人公の女の子の身の回りの事象を
統計学の対象として扱うようになっているため、
難しい学問を勉強している時に、いつも気になってしまう。
"で、これは何に使えるの？”
という疑問にちゃんと答えられる構成になっていることも
素晴らしいと思います。
まさに、日本人にとって統計学入門の名著だと感じました。
マンガでわかる統計学シリーズの改善点
しかし、これらの作品をひと通り読んだ結果、
内容は非常に素晴らしいけれど、
一つ改善したほうが良いかなと思った所がありました。
それは演習用のデータです。
それぞれの作品の中で、
様々な解析対象のデータが出てくるのですが、
より理解を深めるためには、自分で手を動かして、
実際にそれらのデータをExcelなどで解析したくなります。
しかし、色々調べた所、
このシリーズのデータファイルなどは公開されておらず、
実際に解析するためには、本に書いてあるデータを
すべて入力する所から始めなくてはならなかったのです。
自分の場合、しょうがないので、すべてデータを手入力したのですが、
この素晴らしい作品の他の読者に、そのような思いはしてもらいたくないなと思い、
どうにかして自分が入力したデータファイルを公開出来ないかな？と思いました。
そこで本の裏表紙に書いてある、
オーム社の開発室というところに、
出典は明記するのでデータを公開して良いかとメールで確認しました。
すると、担当者の方の粋な計らいで、OKがでました（笑）
(オーム社の担当者のみなさま、対応して頂き、ありがとうございましたm(_ _)m)
なので、このマンガでわかる統計学シリーズのデータファイルを
このブログ内で公開したいと思います。
演習Excelファイル
下記のデータファイルはそれぞれの作品における、
解析対象となった生データのみを記入したファイルです。
また、作品の中で出てくるすべてのデータではなく、
おそらくExcelなどで解析したくなるだろうなという
データのみに限っています。
何か問題や要望などがある場合は@Atsushi_twiまで
よろしくお願いします。
適宜利用して頂き、
みんなで素晴らしい統計学の世界に飛び立っていきましょう♪
