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MyEnigma

とあるエンジニアのブログです。#Robotics #Programing #C++ #Python #MATLAB #Vim #Mathematics #Book #Movie #Traveling #Mac #iPhone

DARPA Robotics Challenge (DRC)とは

Robot

http://geekgirl.com.au/blog/wp-content/uploads/DARPA.jpg


DARPA Robotics Challenge (DRC)は、

アメリカの国防総省の一機関、国防高等研究計画局(DARPA)が主催している

災害ロボットの大会です。

DARPA DRC | DARPA Robotics Challenge Home


この記事では、DRCの内容とその結果についてまとめたいと思います。



DRCの目的

DRCの目的はHPによると、

自然災害や人的災害における、

人間が作業することが難しい環境において

活躍することができるロボットの技術を開発ことだそうです。



福島の原発問題の際にも、

現状認識のために、様々なロボットが投入されましたが、

より一層の問題解決を可能にするような災害ロボットを作ることが目的のようです。



下記の記事にも、DRCは福島の原発の事故を受けて企画されたようです。

東大出身ベンチャー・SCHAFT社に支援の輪、DARPA Robotics Challenge



DARPAの技術チャレンジについて

DARPAは下記のように、

ある大きな技術発展のために難しいミッションを設定し、

それらを解決するような技術を

国内外の研究機関に開発させて競わせるのです。


DARPAは過去にも、

DARPA Grand Challenge

DARPAグランド・チャレンジ - Wikipedia

DARPA Urban Challenge

Urban Challenge現地レポート米国の無人ロボット車レース−優勝はカーネギー・メロン大学


という自動車の無人走行の技術を開発するための

レースを企画しており、

様々な研究機関が参加し、素晴らしい技術が開発されています。


DRCの内容

下記の記事によると、

DRCで必要とされるロボットの機能は

日本チームも参加!DARPA Robotics Challengeで災害用ロボットを競う  | 科技ログ

1)クルマを自分で運転して建物に近づき、

2)ガレキのなかを移動し、

3)ドアを開け、

4)邪魔なものをどかして、

5)コンクリート壁を破砕道具を扱って破壊し、

6)パイプからガス漏れしているところを発見、

7)バルブを回して漏れを止めて、

8)冷却ポンプなどの部品を交換する。

とのこと。


DRCでは、

最終的にこれらの機能を持つロボットの

ハードウェアとソフトウェアを開発するために、

下記の3つの階層的なチャレンジを行う予定です。

1. Virtual Robotics Challenge (VRC) : 2013年6月

2. DRC Trial: 2013年 12月

3. DRC Final



DRCではそれぞれのチームはまず1のチャレンジを受け、

それらである一定の成績を残したチームが次のチャレンジに参加することができます。


ロボットの形状について

DRCのロゴを見ると、

DRCはヒューマノイドロボット限定の大会のように思われますが、

ロボットの形状については、指定は無いようです。



しかし、先ほどのDRCのミッションの内容を見ると、

車を運転したりする必要があるため、

自ずとヒューマノイドに近い形のロボットになってしまうかもしれません。


また、VRCを勝ち残ったチームに与えられる

Boston Dynamics社製のATLASというロボットも

おおよそヒューマノイドの形をしています。

DARPA DRC | About the DRC Robots



Virtual Robotics Challenge (VRC)

これはDRCの最初のチャレンジです。

VRCでは、3D Robot シミュレータとして有名な

Gazeboを使用して、

DARPAが指定したミッションを達成できるかどうかを判断します。

内容に関しては下記の動画がわかりやすいです。



車に乗って移動したり、

障害者を避けたりなど、

シミュレーションでありながらも、

非常に複雑であることがわかります。



下記の動画や写真を見ると非常にわかりやすいですし、面白いです。

DRC Video Archive and Image Gallery



DRCではこのVRCで良い成績を残したチームに、

資金と前述したBoston Dynamics社製のATLASというロボットが与えられ、

二番目の実際の環境における最初のテスト DRC Trialに進みます。

よって、“Track A” teamsと呼ばれる自分自身のチームで

ロボットのハードウェアそのものを開発するチームは、

このVRCには参加せず、次のTrialから出場するようです。





なので、このVRCは技術ややる気はあるけど、

資金やロボットそのものを開発する余裕のないチーム用のトライアルという形でしょうか。



VRCの結果

2013年6月にVRCは実施され、

八カ国から26チームが参加し、

その中から下記の9チームが選ばれました。

1. Team IHMC, Institute for Human and Machine Cognition, Pensacola, Fla. (52 points)
2. WPI Robotics Engineering C Squad (WRECS), Worcester Polytechnic Institute, Worcester, Mass. (39 points)
3. MIT, Massachusetts Institute of Technology, Cambridge, Mass. (34 points)
4. Team TRACLabs, TRACLabs, Inc., Webster, Texas (30 points)
5. JPL / UCSB / Caltech, Jet Propulsion Laboratory, Pasadena, Calif. (29 points)
6. TORC, TORC / TU Darmstadt / Virginia Tech, Blacksburg, Va. (27 points)
7. Team K, Japan (25 points)
8. TROOPER, Lockheed Martin, Cherry Hill, N.J. (24 points)
9. Case Western University, Cleveland, Ohio (23 points)

日本のチームが選ばれているのが嬉しいですね。



今回のVRCでは、5つのシミュレーションで3つのタスク、

計15個のタスクの実施内容で判断されました。

その中で、ロボットの知覚、マニピュレーション、歩行など、

ロボットの総合的な能力が判断されます。


また、VRCでは、

実際の災害現場を模擬するために、

500msの通信の遅延を負荷させたり、

900Mbitから80Mbitまで、

通信の速度を変化させるなどをさせて、

本当の災害現場で活躍できるための、

自律的な能力があるかどうかを判断しています。


VRC用ロボットシミュレータ

今回のVRCで使用されたシミュレータは

ロボット開発用ミドルウェアROSを開発している

Open Source Robotics Foundationが開発しており、

OSRF - Home

このシミュレータはオープンソースとして公開される予定です。


このシミュレータはクラウドベースのシミュレータで、

三次元の仮想空間内での、センサの挙動や、

ロボットの物理的挙動を計算し、

リアルタイムで表示してくれます。



このシミュレータはインターネットを介して、

バーチャルロボットのデータの受信と送信を行うことができ、

実世界のロボットを運用するのと同じ環境でシミュレーションを行うことができます。


Boston Dynamics社製 ヒューマノイドロボットATLAS

http://spectrum.ieee.org/img/DSC_5570-1373576641124.jpg

DRCでは、前述のようにVRCを勝ち抜いたチームには、

BigDogで有名なBostonDynamics社のヒューマノイドロボットATLASが与えられます。

このATLASはDARPAがBoston Dynamics社にDRC用に開発させたものです。

Boston Dynamics: Dedicated to the Science and Art of How Things Move.

Meet ATLAS! - YouTube


スペックは下記の通りです。

  1. 身長 1.88m, 体重 150kg
  2. リアルタイム制御のためのコンピュータ内蔵
  3. 油圧ポンプと温度管理システム内蔵
  4. ネットワーク接続と480V, 15kWの三相電源のために、ケーブル接続が必要
  5. 28個の油圧ジョイント
  6. Carnegie Roboticsが開発した、3Dレーザシステムとスレテオカメラ内蔵のヘッド
  7. iRobot と Sandia National Labsが開発した二種類のアーム

・Atlasが箱から出される動画

Track Aチームのロボット

Track Aチームのロボット動画


CMUNASAJPLなどField Roboticsの分野では、

名だたる研究機関が参加しているみたいですね。

Drexcel大学のHuboロボットの動画

・コンセプト動画

・はしごを登る

・障害物をどける

・車を運転する

ツールで壁を壊す


まだまだ技術は荒削りですが、面白いですね。


NASA JPLのロボット Valkyrie


【やじうまPC Watch】NASAが開発した二足歩行ロボット「ヴァルキリー」 - PC Watch


上記の動画がNASAJPLがDRC用に開発した

「ヴァルキリー」というロボットです。

沢山のカメラが付いていて、

日本のアニメに出てきそうなロボットですね(笑)


DRCTrialのタスク内容

DRCのTrialは8つのタスクをそれぞれのロボットが

遂行し、それらの達成度合い(スコア)で競います。

それぞれのタスクの内容は下記の通りです。

1.Vehicle

http://www.theroboticschallenge.org/sites/default/files/task%201.png

http://www.theroboticschallenge.org/sites/default/files/task%201a.png


上図がVehicleタスクのコースです。

左側がスタート地点で、右側がゴールになります。

コース内には複数の障害物(パイロンとバレル)が配置されています。

五番目のパイロンの位置の地面に書かれた円は、

Vehicleタスクでロボットが運転するバギー

Polaris Ranger XP 900の最小回転半径を示しています。

またコースの左右には駐車用縁石が配置されており、

それらはコースの境界を示しています。



Vehicleタスクは二つのサブタスクに分けることができます。

1) ロボットがバギーを運転してコースを通過すること(1 point)

2) ロボットがバギーを降りて、エンドゾーンから移動すること(2 point)



最初のタスクに関しては、

ロボットはスタート時にすでにバギーに乗った状態でスタートし、

コースを通過し、ゴールラインを通過することが求められます。

このサブタスクに関しては、バギーの両後輪がゴールラインを通過した時に、
タスク完遂とされます。



二つめのサブタスクに関しては、

ロボットはバギーを降りて、

エンドゾーンを離れることが求められます。


このサブタスクに関しては、

ロボットのすべての部分がエンドゾーンを離れた時に、

タスク完遂とみなされます。



エンドゾーンの出口は、

上図の右側のエンドゾーンの右上と右下の隙間とします。

ロボットはどちらの出口から出てもかまいません。



スタート時のバギーは、

すでにイグニッションキーをオンした状態でスタートします。

また、走行をスムーズにスタートするために、

シフトギアは”high”の状態でスタートするものとします。

ロボットはギアを変更することも可能ですが、

変更しなくても構いません。

ロボットはバギーを運転するために、

ハンドルの操作とアクセルペダルの操作をする必要があります。

また、バギーから降りるときは、

シフトレバーをdriveからparkに変更する必要はありませんが、

ロボットがバギーから降りられるように、バギーを止める必要はあります。



すべての柵の外側3.4インチに場所に、線が書かれ、

走行中にその柵を線外に移動させてしまうと、

走行は停止され、スコアは0点となります。


また、走行中にバギーの4輪すべてがコース外に出た場合も、

走行は停止され、スコアは0点となります。


Vehicleタスク中に、人間が介入することは許されません。


2.Terrain

http://www.theroboticschallenge.org/sites/default/files/task%202.png

http://www.theroboticschallenge.org/sites/default/files/task%202a.png



上図はTerrainタスクのコースレイアウトです。

スタート地点は図の右上で、

ゴール地点は図の左下です。



Terrainタスクは3つのサブタスクで構成されています。

1)一つ目の地形を横断すること。(1 Point)

2) 二つめ(真ん中)の地形を横断すること(1 Point)

3) 三つめ(最後)の地形を横断すること(1 Point)

上図におけるそれぞれの色の線は下記の通りです。

・緑線:スタートライン

・黄色線:1)と2)の地形の境界

・オレンジ線:2)と3)の地形の境界

・赤線:3)とゴールエリアの境界


まず初めのサブタスクとして、

ロボットは緑のスタート線の内側からスタートし、

傾きのある坂道とシェブロン状の障害物を越えて

黄色線に向かいます。

障害物の高さは約15cmです。



このサブタスクでは、

第2地形における走行も考慮して

走行する必要があります。

つまり、第一地形で障害物に接触しなくても、

第2地形でどのように走行するか

どうかを考える必要があるということです。



二つ目の地形では、

上部が平坦な階段状の障害物を通り抜け、オレンジの線を越える必要があります。

この地形でも、ロボットは地形の形状を考慮して走行する能力が求められます。



三番目の地形では、上図のように表面が傾いている障害物を通過し、

赤線まで到達する必要があります。

この地形でも、ロボットは地形の形状を考慮して走行する能力が求められます。



障害物であるブロックは、可能なかぎり、

横たわった状態で配置します。

また、これらのブロックは地面には固定しないため、

ロボット走行中に移動することがあります。

ロボット走行中に移動したブロックは、

走行の終了時とオペレータ介在時に元の位置に戻すこととします。



もし、なんらかの問題が生じて、

オペレータの介在が必要になった場合、

最初の地形走行中の場合は、

ロボットはスタート地点からスタートすることとします。

二つめの地形走行中に介在が必要になった場合は、

一つ目の地形内の任意の位置・任意のロボットの姿勢からスタートできるものとします。

同様に、

三つめの地形走行中に介在が必要になった場合は、

二つ目の地形内の任意の位置・任意のロボットの姿勢からスタートできるものとします。



最後に、緊急停止システムの一環として、

ロボット走行時は物理的なつなぎロープを設置する予定です。

これを動力用の線や通信線として使うことはできません。


3.Ladder

http://www.theroboticschallenge.org/sites/default/files/task%203.png

http://www.theroboticschallenge.org/sites/default/files/task%203a.png

上図ははしごタスクのコースレイアウトと

はしごのスペックを示しています。



このはしごタスクは3つのサブタスクに分類されます。

1)ロボットのすべての接地点が最初のステップ以上になること(1 point)

2)ロボットのすべての接地点が4つめのステップ以上になること(1 point)

3)ロボットのすべての接地点が階段の踊り場以上になること (1 point)



それぞれのチームは階段の角度である

上図のBの角度を60度から75度まで選択することができます。


また、階段を手すりの数も 0,1,2の中で選択することができます。



はしごの下部は地面に固定されているものとします。



このはしごタスクの間、

すべてのロボットは落下防止用の留め具を使用しなければなりません。

また、

走行が終了した後は、DARPAの職員がロボットを地面まで下ろすため、

ロボットは階段を降る必要はありません。



もし、オペレータの介在が必要になった場合は、

ロボットはスタート地点からスタートするものとします。


4.Debris

http://www.theroboticschallenge.org/sites/default/files/task%204.png

http://www.theroboticschallenge.org/sites/default/files/task%204a.png

Debris | DRC Trials


上図はDebrisタスクのコースレイアウトを示したものです。

ロボットはスタートラインからスタートしますが、

スタート点と出口の間には瓦礫が配置されています。

上図ではスタートラインは緑色で示されており、

スタートラインの中心も示されています。

この中心は上部にある梁の真下に位置します。



このデブリスタスクは3つのサブタスクで構成されます。

1)5つの瓦礫を除去する(1 point)

2) さらに5つの瓦礫を除去する(1 point)

3) 出口まで移動する(1 point)



一つ目と二つ目のサブタスクに関しては、

ロボットは瓦礫を初期の位置から、

出口までのロボットの走路外に移動させる必要があります。

移動された瓦礫は、

出口とスタートラインから構成される長方形領域の中に存在してはいけません。

このサブタスクでは、

所定の数の瓦礫

左右のコンクリートブロックの間から退かすことができた時点で

完了とみなします。

瓦礫をコンクリートブロックによる壁の外側に立てかけたり、

コンクリートブロックの上に置くことは許されます。


また、移動させた瓦礫は左右どちら側に置いても構いませんし、

ロボットの後方に置いても構いません。



三つめのサブタスクに関しては、

ロボットは壁の開いている部分から出口に向かう必要があります。

その間には段差は存在しません。


ロボットは、瓦礫を保持している横方向に置いてある梁を移動させることもできますが、

移動させなくてもOKです。

このサブタスクでは、地面に書いてある出口の境界線を

ロボットのすべての部分が通過した際にゴールとします。




瓦礫バルサ材のような軽い木材で構成される予定です。

瓦礫の内5つの瓦礫は2x4x36インチの大きさをしており、

残りの5つは4x4x24インチの大きさをしています。



スタート時は、

すべての瓦礫は横方向に設置された梁によって支えられているため、

地面に接地している瓦礫はないものとします。

また瓦礫の内、

最低でも一つの瓦礫は高さが16インチあることとします。



もし、一つ目のサブタスク中に

オペレータの介在が必要になった場合は

すべての瓦礫を元に戻すこととします。

同様に、二つめのサブタスクで介在が必要になった場合は、

5つの瓦礫だけを元に戻すものとします。

最後に3つ目のサブタスク中に介在が必要になった場合は、

ロボットはスタート地点に戻し、

瓦礫はそのままでスタートするものとします。


5.Door

http://www.theroboticschallenge.org/sites/default/files/task%205.png

http://www.theroboticschallenge.org/sites/default/files/task%205a.png

Door | DRC Trials



上図はDoorタスクのコースレイアウトを示したものです。

ロボットは図の左側からスタートし、右側に進んでいきます。

スタートラインは緑色の線で示されています。



Doorタスクは3つのサブタスクに分類されます。

1)押し扉式のドアに入ること(1 point)

2) 引き扉式のドアに入ること(1 point)

3) 自動閉まり機能付きの引き戸に入ること (1 point)

それぞれのサブタスクにおいて、

与えられた目標を完遂する必要があります。


それぞれのサブタスクにおいて、

ロボットはまず初めにドアを開けて、入り口に入り、

ドアの奥側の地面に書いてある線を越える必要があります。

それぞれのサブタスクでは、

ロボットのすべての部分(吊り紐も含む)が

それらの線を越えたときにタスク完了とみなします。



すべてのドアには敷居はなく、

このタスクではすべて平坦な場所で実施されることとします。



DRC Trialでは36インチの入り口を使用します。

しかし、36インチのドアのフレームを使用すると、

実際の入り口はドアの留金などにより、

入り口の広さは約33.5インチになります。

( Billによる最初のDRC Trial説明で

 36インチのドアを使用することになりました。

 初めのDRC Qalification文書の中では、

 32インチのドアを使用するということでしたが、
 
 後に36インチに拡張されています)



DRC Trialの3つのサブタスク用ドアでは

レバー式のドアノブを使用することとします。

このレバーハンドルは最初のタスクドキュメントに

記述されている通り、

Schlage Standard Duty Lever Lockset Passage Function, 2-3/8" Backset

商品リンク:http://www.mcmaster.com/?error_redirect=true#13045a111/=p1p310

か、それに似たものを使用することとします。

このドアは下向きに回すか、上向きに回すかで

ドアを開閉できる仕組みです。



ドアノブの高さは地面から約40インチ程度です。

ドアノブの位置は

地面から32インチより下まわることはないようにし、

地面から48インチを上回ることは無いこととします。



自動閉まり機能付きドアを開けるのに

必要な力はTBD(まだ未決定)パウンドとします。



もし最初のサブタスクで

オペレータの介在が必要になった場合は、

ロボットは図の緑線のスタートラインからスタートするものとします。

二つ目と三つ目のサブタスク中に

オペレータの介在が必要になった場合は、

ロボットはそれぞれ図中の黄色の線とオレンジの線の手前から

スタートするものとします。



またこの際ロボットの正面に存在するドアは

閉まった状態でスタートするものとします。


6.Wall

http://www.theroboticschallenge.org/sites/default/files/task%206.png

http://www.theroboticschallenge.org/sites/default/files/task%206a.png

Wall | DRC Trials



上図はWallタスクのコースレイアウトを示しています。

ロボットはコードレスドリルを使用して、

規定の三角形の板を壁から取り除くことが求められます。



このWallタスクは3つのサブタスクで構成されます。

(1)緑色の2頂点間のエッジを切り取る(1 point)

(2)2つ目のエッジを切り取る(1 point)

(3)3つ目のエッジを切り取って、三角形の板を壁から取り除く(1 point)



この壁の材質1/2インチの薄い乾式壁です。

切り取る対象の裏には障害材や補助材は存在しないこととします。



切り取る壁には、直角三角形が描かれています。

この三角形のそれぞれの頂点には6インチの直径の緑色の円が書かれています。

これらの頂点の内、2つの頂点は地面から36インチの高さに配置されており、

残り一つの頂点は48インチの高さに配置されています。

それぞれの頂点を結ぶエッジは6インチの幅を持っており

青色(?)で描かれています。

縦方向のエッジは12インチの長さで、

横方向のエッジは24インチの長さです。



このタスクにおいて、

赤いエリアを切る取るために、

切り取って良いエリアは緑と青のエリアのみとします。

つまり、灰色の壁の部分は切り取ってはいけません。

また、緑のエリア内で

切り取り線を繋いだ後、

赤色の部分を取り外すために、灰色の壁の部分を押すことは許可されます。

しかし、切り取り時に生じたヒビなどが

灰色の壁の部分まで達した場合は、

最後のサブタスクは完了出来なかったとみなします。

加えて、赤色の三角形を取り除くために

必要な切り取り線の数や切り取りの順番などについては、

規定はありません。



それぞれのチームは2つのドリルの中から

使用するドリルを選ぶことができます。



一つ目は

Dewalt DCD980Mのコードレスドリルかまたはその類似品に

追加のハンドルをつけたものです。

http://www.dpxsystems.com/shopping/wp-content/themes/shopperpress/thumbs/Dewalt-DC980.jpg

このドリルは駆動するためのトリガーが付いており、

ロボットはこれを握り、トリガーを引く必要があります。

また、このドリルは横方向にハンドルをつけることができますが、

それぞれのチームはこのハンドルの角度を変更することもできますし、

ハンドルそのものを取り外すこともできます。

このドリルは一度握ると10分間回り続けますが、

10分経過した後にはもう一度トリガーを引く必要があります。



2つ目のドリルは

Dewalt DC550コードレスドリルか、その類似品です。

http://www.discounttrader.com.au/www/734/files/dc550.jpg

このドリルはトリガーはありませんが、

ON/OFFスイッチが取り付けられています。

このドリルを駆動させるためには、

ロボットはドリルを握って、

ON/OFFスイッチを押す必要があります。

一つ注意点として、

このON/OFFスイッチは誤作動防止のために、

黄色のプラスチックのカバーでボタンが覆われています。

従って、

幾つかのチームのロボットの指では、

このボタンを押すのが難しいかもしれません。

もしこのドリルを使用するのであれば、

スイッチにロボットの指がアクセスしやすいように、

指に突起をつけるなどの対策が必要かもしれません。



また、それぞれのチームは

ドリルに取り付けるドリルビットを

二種類の中から選ぶことができます。


1つ目は

Morris 13042ビットか、

その類似品であり、

一般的に、DCD980M2で使用されます。

2つ目は、

DW6603 1/8インチビットか、

その類似品であり、

一般的にDC550 Drillに使用されます。



これら2つのドリルは

作業場の棚にフル充電の状態で設置され、

モードはハイスピードモードで、

ドリルは停止状態で設置されます。

ビットはすでに取り付けられている状態とします。

もし、

一つのドリルが使用不可能になった場合、

(例えば、ロボットがドリルを落として

 ビットが壊れるなど)

ロボットもう一つのドリルを使用することができます。

もし、両方のドリルが使用不可能になった場合、

一度、オペレータの介入を許可し、

ロボットはスタート地点に戻り、

新しいドリルを棚に置いた状態で

リスタートするものとします。

7.Valve

http://www.theroboticschallenge.org/sites/default/files/task%207.png

http://www.theroboticschallenge.org/sites/default/files/task%207a.png

Valve | DRC Trials



上図はバルブタスクのコースレイアウトを示したものです。

バルブタスクは3つのサブタスクで構成されます。

1) 1つ目のバルブを閉じる(1 Point)

2) 2つ目のバルブを閉じる(1 Point)

2) 3つ目のバルブを閉じる(1 Point)

また、どのバルブから閉めても良いことをします。



これらのバルブはパイプ内の空気の流れをコントロールしており、

インジケータによって、空気の流れが可視化されています。

それぞれのサブタスクにおいて、

各パイプの空気の流れを止めた時に、

そのタスクは完了したとみなされます。


左側に配置されているバルブは、

90度のボールバルブであり、

13インチのハンドルが付いています。

このバルブではハンドルを90度回すことにより、

バルブを閉じることができます。

DRC Trialでは、

"CS Ball Valve 3 Inch"

(Grainger Part Number 1PRB9か、その類似品)

を使用します。

このバルブは、

ハンドルを頂部を5lbfの力で押せば、

動かすことができます。



真ん中のバルブは

中型の回転式のいバルブであり、

時計周りに一周回すことで、

バルブを閉めることができます。

DRC Trialでは、

9インチの直径の円形ハンドル付きの"Gate Valve"

(Grainger Part Number 1WPD6か、その類似品)

を使用することとします。

このバルブはハンドルの端を5lbf以上力を加えると、

回すことができます。



右側のバルブは

大型の回転式のいバルブであり、

時計周りに一周回すことで、

バルブを閉めることができます。

DRC Trialでは、

18インチの直径の円形ハンドル付きの"Gate Valve"

(Grainger Part Number 1WPD6か、その類似品)

を使用することとします。

このバルブはハンドルの端を5lbf以上力を加えると、

回すことができます。



回転バルブの初期位置は、

空気の流れを止めた状態の、

バルブを閉めた状態から、

一回転分バルブを開いた状態からスタートするものとします。



バルブの中心の高さは、

地面から約40インチの高さとし、

32インチ以下、48インチ以上にはならないものとします。

バルブ中心間の距離は約2フィートとします。



また、

どのサブタスク中においても、

オペレータの介在が必要になった場合は、

ロボットはスタート地点に戻って、

再スタートするものとします。



最後に壁の模様は、

上図のように綺麗ではない可能性があり、

上図とは異なる模様をしている可能性があります。


8.Hose

http://www.theroboticschallenge.org/sites/default/files/task%208.png

http://www.theroboticschallenge.org/sites/default/files/task%208a.png

Hose | DRC Trials

上図はHoseタスクのコースレイアウト図です。



このHoseタスクは3つのサブタスクに分類されます。

1) ホースのノズルを黄色線まで移動させる(1 Point)

2) ホースのノズルがY字留め具に触れる(1 Point)

3) ホースのノズルがY字留め具に固定される(1 Point)



最初のサブタスクでは、

ロボットはスタートラインの後方からスタートし、

リールまで近づき、ホースノズルを掴み、

ホースをリールから解く作業が必要になります。

このタスクでは、ホースノズルが黄色線を越えた場合に完了をみなされます。



二つめのサブタスクでは、

ホースノズルがY字留め具に物理的に接触した場合に、

タスク完了とみなされます。



三つ目のサブタスクでは、

ロボットはY字留め具にホースノズルを固定する必要があります。

一般的に、この作業を行うためには、

ロボットは片方の手でホースを握り、

もう片方の手でホースカラー(ホースの環部)を回しながら、

Y字留め具に固定する必要があります。

(ホース本体側だけを回しても、

ネジ部はY字留め具に噛み合いません)

このサブタスクでは、ホースの端部がY字留め具に固定され、

ロボットが支えなくても、ホースが固定された場合に、

タスク完了だとみなされます。

ホースカラーの回転数や、

噛み合いネジ部の数などの規定はありません。



今回のDRC Trialでは、下記の部品を使用します。

・Y字留め具:一般的なY字留め具

(1-½ inch NH Inlet x(2) 1-½ inch NH Outlet, Dixon brand,

SKU PW15F15Fか、その類似品)

・ホース:1-1/2インチホース

(25 ft long, FireHoseDirect brand, SKU 15D850か、その類似品)

・リール:中型消化ホース保管用リール

(Dixon brand, SKU HSR18か、その類似品)



リール中心の高さは、地面から約40インチとします。
ホースノズルの初期状態は上図のように、

リールの上にあるか、

リールから垂れた状態になっているものとします。

またリールの巻き方向は壁に垂直な状態とします。



Y字留め具の高さは、地面から約40インチとし、

32インチ以下、48インチ以上にはならないものとします。



もし最初のサブタスク中にオペレータの介在が必要になった場合、

ロボットはスタートラインから再スタートし、

ホースノズルはリール上に初期状態と同じように戻されるものとします。



もし二つめのサブタスク中にオペレータの介在が必要になった場合、

ロボットは黄色線から再スタートし、

ホースはリールとY字留め具の真ん中にある

ホース留め具に設置されるものとします。

ホース留め具は地面から約40インチの高さに設置されるため、

再スタート時にロボットは地面からホースを拾い上げる必要性はありません。



もし三つめのサブタスク中にオペレータの介在が必要になった場合、

上記の二つめのサブタスク中にオペレータの介在が必要になった場合と、

同じ方法で再スタートするものとします。

DRC Trial の結果

2013年12月20日、21日に、フロリダ州ホームステッドにある

ホームステッド=マイアミ・スピードウェイという場所で、

DRC Trialが開催されました。

上記の動画はDRC Trialの様子の動画です。



その結果はなんと、

日本のチーム「SCHAFT」が、32点満点中27点を獲得して1位になりました!!

上記の参加チームの中にNASACMUのチームがあることを考えると、

これはすごいことだと思います。

このチームは、東京大学のロボット研究者らが中心となって設立したベンチャー企業で、

2013年12月にグーグルからの買収が発表されたことで話題になりました。



来年末に実施される本戦でも是非優勝してもらいたいです。